「肝腫瘤」
「肝腫瘤疑い」
健康診断の結果に、こんなことが書いてあったら、そりゃギョッとしますよね。聞いたことない言葉だし、字ヅラはものものしくて「いかにも病気」っていう感じだし……
とはいえ、ただ恐れていてもしょうがない。
まず「正体を知ること」。
そして「どうすればいいかを知ること」。
まず「肝腫瘤とは?」から
この「肝腫瘤(かんしゅりゅう)」という言葉、見たことすらない字が入っていたりして、不安をあおりますけど、1文字1文字の意味を見ていくと、その正体が少し見えてきます。
肝:肝臓 腫:はれ 瘤:こぶ
つまり、肝臓にあるはれ・こぶというわけです。
「肝臓の中に何かがある」っていうことは分かるでしょう。でも、この言葉からは、それが何かまでは分かりません。
「何か」があるけどはっきりとは分からない……そう、それが「肝腫瘤」という言葉の正体でもあるんです。
「腹部エコーで見てみたら、肝臓の中に何かはれ・こぶのようなものが見えました」っていうくらいの意味、と思っておけばまちがいないでしょう。
「経過観察」ならひとまず安心
「肝腫瘤っていう言葉の意味は分かったけど、結局何なのか分からないからやっぱり不安……」
そうですよね。でも、基本的には心配する必要がないことが多いんです。
あなたは、健康診断の結果についてなんて言われましたか(なんて書いてありましたか)?
たいていは、「経過観察」なんじゃないかと思います。
肝腫瘤は「肝臓にあるはれ・こぶ」という意味でしかない以上、無害なものから重大なものまで、いろいろなパターンがあり得ます。でも、重大な病気だったら、健康診断でいっしょにやった血液検査などの結果に出てくるはずなんです。
なので、「経過観察」っていうことなら、重大な病気である可能性は低いわけで、ひとまず安心していいでしょう。
でも油断は禁物
そうはいっても、あくまで「経過観察」なので、少なくとも、次の年の健康診断でも腹部エコーを受けなきゃいけません。
繰り返しになりますけど、肝腫瘤は「何だかはっきりしないもの」なことには変わりないので、今は急を要する状態じゃなさそうなものの、今後どうなっていくか分からないわけです。
それに、あなたが受けたのが「人間ドック」じゃなくて「健康診断」なら、あまり詳しく見てくれていない可能性も考えなきゃいけません。
特に、自営業の人やフリーターが受ける公共の健康診断は、安く受けられるかわりに、簡単なものだったりします。血液検査なんか、表にたくさん項目があるわりには、数値がほとんど入っていなかったり……。
自治体によって「詳しさ」に差があるのも微妙なところです。
人間ドックを受けてみるのも選択肢
肝腫瘤という診断結果に少しでも不安を感じるようなら、次回の健康診断を待つより、自分で人間ドックを受けちゃう、っていうのもひとつの手じゃないでしょうか。
とはいえ、人間ドックは高いです。なにより、健康保険がきかないんです。正社員なら、会社負担で受けられるケースも多いでしょうけど、全額自腹となると、安くても数万円はします。
なので、「何年かに1回」とか「健康診断で気になる結果が出たとき」とか、自分なりに基準を決めて受けるのが、うまい利用のしかたです。
肝腫瘤って言われて不安になったら、人間ドックを受けるのにちょうどいいタイミングじゃないでしょうか。
人間ドックを受けたって、肝腫瘤の正体が必ずはっきり分かる!っていうわけではありません。でも、「しっかり詳しく調べてもらった」っていう安心感を得られて、不安になったり、怖がったりする必要がなくなるでしょう。
これだけでも、お金を払って受ける価値はあると思うんですが、いかがでしょうか?
どこで受けるか?
ひとくちに「人間ドック」といっても、いろいろ種類があります。肝臓を調べる検査といえば、やっぱり腹部超音波と血液検査ですけど、ふつうのドックならまず間違いなく入っているので、一般的なものを受ければOK。
一般的なものなので、人間ドックをやっているところなら、どこでも受けられますけど、じゃあ「どこで受けるか」が次の問題ですよね。いちばん近いところで受けるのが便利ですけど、はたしてそれでいいのか……。
そんなとき便利なのが、人間ドックを受けられるところを検索できるサイトです。エリアとかいろいろな条件で検索すると、エリアにもよりますけど、都市部なら結構な数出てきます。
検索結果を見てみると、同じような内容のドックでも、料金にだいぶ差があることがわかるでしょう。少しでも安く受けるためには、調べて比較するのは欠かせません。
肝腫瘤が教える?もうひとつの「タイミング」
もう1つ、肝腫瘤って言われたときは、肝臓をいたわりはじめるちょうどいいタイミングでもあると思います。
「肝臓は沈黙の臓器」
どこかで聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
肝臓の病気には、自覚症状のないものが多いです。肝硬変とかガンみたいな重大な病気でも、かなり進むまで自覚症状がなくて、症状に気がついたときにはすでに手遅れ……なんてこともめずらしくないようです。
解毒とか脂質の代謝とか、いろいろな仕事をこなす臓器ですけど、毎日毎日グチひとつ言わず、痛みも訴えずに働き続けているわけですね。
だから、健康診断とか人間ドックで定期的にチェックしなきゃいけないのと同時に、ある程度のトシになったら、ちゃんといたわってあげることを考え始めなきゃいけないんです。
別にいたわったからといって、肝腫瘤がなくなる!っていうわけではないですけど、長い付き合いになる体のこと、大事にするにこしたことはないですよね。
どうやっていたわればいい?
肝臓の仕事は、言ってみれば「食べたものの成分を処理すること」。だったら、食べ物自体でいたわってあげるのが早道ですよね。ポイントは、「負担になるものを控える」ことと「助ける成分を取る」こと。
●負担になる食べもの・飲みものを控える
肝臓がやっている仕事のうち、メインともいえるのが「代謝」です。代謝とは、栄養素から体に必要なものを作ったり貯めたり、体に毒な物質を分解したりすること。だから、作りかえるのが大変なものとか、体に毒なものが肝臓の負担になるわけです。
「作りかえるのが大変なもの」の代表格は、油脂。脂っこい肉とか揚げ物は、負担をかける食べものといってもいいでしょう。
「体に毒なもの」といえば、やっぱりアルコールです。アルコールが分解される途中でできるアセトアルデヒドは、代表的な「体の中の猛毒」。
肉や揚げ物が好きでよく食べるとか、お酒をよく飲む人は、血液検査の結果が正常だとしても、肝腫瘤と言われたのを機に、気にしはじめてみてはいかがでしょうか。
そうはいっても、好きなものは好きだし、お酒なんかも、なかなか控えられないですよね。
●肝臓を助ける成分を取る
逆に「肝臓にいいものを食べる」っていうのも有効です。好きなものを控えるよりとっつきやすいんじゃないでしょうか。
「肝臓にいいもの」=「肝臓にいい成分が入っているもの」っていうことです。その「いい成分」と、多く入っている食べものの代表格は、
成分 | 入っている食べもの |
---|---|
オルニチン | シジミ・えのきだけ |
クルクミン | ウコン |
タウリン | タコ・イカ・貝類 |
といったところ。
ここで紹介した食べ物は、他の食べ物に比べると、いい成分がたくさん入っているんですけど、肝臓をいたわるために効果的な量を取ろうと思ったら、とてもじゃないけど食べきれないケースも少なくないんです。
たとえば、オルニチン。1日に1,000mgくらい取るのが効果的といわれていますけど、シジミに換算すると、なんと毎日2000個以上食べないといけないことになります!
無理ですよね……
サプリの力を借りてみる
こういうものは、サプリに頼って手軽に取るのが賢いです。
でも、サプリって、調べれば調べるほど、ものすごくいっぱいあります。入っている成分も、その組み合わせも量もウリもいろいろ。どれにすればいいか迷っちゃいますよね。
迷ったら、やっぱり「王道」のシジミとオルニチンあたりを中心に考えるといいんじゃないでしょうか。
このジャンルだと、
- オルニチンをメインにしたもの
- シジミのエキスをメインにしたもの
の2タイプに分けられます。
●オルニチンサプリ
オルニチンがメインのタイプは、化学的に作ったオルニチンを使っています。メリットは、欲しい量を効率よく摂取できるところ。
たとえば、ファインベースの「リボディ34000」。
1日分にオルニチンが600mg入っています。シジミに換算すると、だいたい2,100個分だとか。
これをシジミ自体から作ろうとすると、なかなか難しいでしょう。手軽に効率よく摂取できるサプリならではですね。
販売元「ファインベース」のホームページで、特長や値段などもっと詳しく見てみてください。そのまま買うこともできます。
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●シジミサプリ
もう1タイプは、シジミ自体のエキスを濃縮して作っているもの。オルニチンの量自体は上のタイプにかないませんけど、「自然由来」なのがメリットです。
「シジミを煮詰めたものを食べてる」っていう安心感は、サプリ初心者には魅力じゃないでしょうか。
たとえば、いちねん宅配くらぶの「しじみエキスWのオルニチン」。
木曽川産の天然シジミを、1日分に約150g分使っていて、オルニチンの量だと100mg。上の「リボディ34000」より少ないですけど、シジミから作っているサプリの中ではたくさん入っている方です。
それに、9種類の必須アミノ酸など、シジミに入っている他の栄養素をいっしょに採れるのもメリット。
値段や特徴など詳しくは、販売元「いちねん宅配くらぶ」のホームページを見てみてください。ホームページから買うこともできます。
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からだチェック&ケアで、より良い明日へ
サプリは薬ではないので、「飲めば病気が治る!」とか「必ず効果が出る!」っていう保証はないです。ましてや、肝腫瘤に効くサプリなんてものはありません。
でも、ある程度のトシになってくると、「疲れが取れにくくなった」とか「飲んだ次の日がツラくなってきた」とかいう経験をすることが増えてきませんか?
こういう症状は、肝臓が原因だったりすることが多いので、これを機にケアを始めて、少しでも楽になるんだったら儲けものですよね。
肝腫瘤って診断されたのを機に、自分のからだをチェックする・いたわる習慣、はじめてみませんか?